今回はAVerMediaJP(@AVerMediaJapan)様から最新のオーディオインターフェイスAX310をお借りし使い込んでみました。
そこで、今まで使っていたAG03との違いが多く見えてきたので、違いをまとめていきます。
AX310の全体的なレビューの方が気になっている方はこちらをご覧ください。
今回は、
- 発売日
- 機能面
- 全体的な機能
- 音声入力
- 音声出力
- ミキシング
- 実際の音声
- 音質
- 遅延
- 配信での使い勝手
について比較し、まとめていきます。
先に結論から簡単にまとめてしまうと
- AG03はギターなど弾き語りを考えている人
スピーカー関係にも力を入れている人におすすめ
- AX310はゲーム配信をする人におすすめ
- ゲーム機の配信や2PC配信にもおすすめ
というもので、 歌ってみたなどの用途がメインで、 高音質のオーディオインターフェイスが欲しい方は、音響メーカーの5万円クラス以上のものがおすすめ。
と言う結論に至りました!
※音響メーカーのオーディオインターフェイスは、soundhouseが安いことが多いです。
おさらい
YAMAHA AG03とは
一言で言うと、インターネット配信をサポートするウェブキャスティングミキサーです。
基本的には音声のミックスをするための機器になります。
AX310とは
まず初めに、AX310とはどんな機器なのかを簡単におさらいしてみます。
一言でいうと、オーディオインターフェイス機能とマクロ操作機能を併せ持ち、IPS液晶のタッチパネルを備えた機械です。
発売日
- AVerMedia AX310 :2021年5月
- YAMAHA AG03 :2015年5月
AX310は2021年5月に発売されました。
今年発売の最新モデルになります。
さて比較対象のAG03と言えば一番メジャーなオーディオインターフェイスですが、、、、
何年前のものかご存じでしょうか?
何と!発売日は2015年5月下旬です!
当時の設計そのまま製造が続けられています。
いいものなので、長く続くのですが、、、、
そろそろ2022年、、、、
配信環境や、機材の環境は7年でどれほど変わったでしょう???
機能/仕様面
全体としての機能
全体としてはかなり違いがあります。
AX310 | AG03 | |
---|---|---|
音声入力 | XLR:1 CONSOLE(光デジタル):1 USB IN:1~3 AUX IN:1 (LINE IN) | XLR:1 ステレオ(LINE)/ モノ(GUITAR):1 USB IN:1 AUX IN:1 |
音声出力 | PHONES:1 LINE OUT:1 | PHONES:2 MONITOR OUT:2 |
ループバック | あり | あり |
マイクエフェクト | コンプレッサー イコライザー リバーブ エコー ノイズゲート (現在) (今後追加もあるかも) | コンプレッサー イコライザー リバーブ エフェクト |
サンプリングレート | 最大96kHz 24ビット | 最大192 kHz 24 ビット |
物理ボタン | 物理4つ (自由に設定可能) 音量調整つまみ6つ | 物理3つ (COMP/EQ、EFFECT、MONITOR) 音量調整つまみ6つ |
タッチパネル | IPS液晶 | なし |
かなり違いがあることが分かりますね。。。
特に注目すべき機能面での違いはというと。。。
AG03は単純なオーディオインターフェイスですが、AX310は多機能機という点ではないでしょうか。
AX310では特に
- ボタンを用いることでマクロを起動
- IPS液晶に配信中のコメント欄の表示
などを行うことが出来ます。
オーディオインターフェイスの機能を超えすぎてます。
こういった機能が欲しい方には、この時点でAX310一択となってしまうのではないでしょうか。。。??
ではそのオーディオインターフェイスとしての機能はどうでしょうか。
1つずつ細かく見ていきましょう。
音声入力
物理入力
XLR端子とAUX端子が1つずつあるのは共通です。
XLR端子はどちらも6.3mmに対応したコンボ端子です。
AUX端子は3.5mmのステレオ端子です。
違いはAG03には ステレオ(LINE)/ モノ(GUITAR) が、AX310には光コンソール端子というところです。
AG03は歌ってみたとかが流行っていた時期のものなのです。
そして音響系のメーカーということもあって、ギターなどのinputが出来るようになっています。
これは弾き語りとかされる方にはとてもうれしい機能なのではないでしょうか。
しかし最近はPS4などのゲーム機での配信や、2PC配信が流行っています。
そこでAX310には光デジタルの入力が出来るようになっています。
AG03でもAUX端子を使えばゲーム音を取り込むことはできます。
しかし、AUXだと音質があんまりよくないことが多いので、光デジタルを使うのがおすすめです。
USB入力
仮想チャンネルを設定できるかどうかが異なります。
AG03はパソコン上の音声を1つにして管理することしかできません。
対してAX310は仮想的に3チャンネル設定することが出来ます。
その3チャンネルは自由に設定することができます。
例えば
- システム音声
- ゲーム音声
- VC(ディスコードなど)
のように設定でき、個別に音声を調整することが出来ます。
配信してる方にはわかると思うのですが、これがとても便利な機能なのです。
サンプリングレートについて
AG03は 最大192 kHz 、AX310は 最大96kHz という違いがあります。
44.1kHzと96kHzでの音質の違いはこちらを参考にしてみてください。
192kHzと96kHzのサンプリングの違い動画は見るけられませんでした。。。
恥ずかしながら私は音源として音楽も聞いたこともありますが、明確な違いは正直感じ取れませんでした。。。
実際に検証してみた方のブログを紹介してみます。
こちらは2014年の記事ですので、最近はもっと変わっている可能性もありますが、ご参考までに。。
以上のことから、サンプリングレートの性能的にはAG03の方がいいです。
が、そこまで聞き比べることが出来るかは不明です。
音声出力
どちらもUSB経由でループバックは可能です。
物理出力が異なります。
YAMAHAのAG03はレコーディングするような用途を考えられた作りになっています。
そのため、PHONES端子が2つと、MONITER端子が2つあります。
自分用のヘッドホンや、モニタースピーカーとつなぐことが出来ます。
レコーディングする方や、音響にこだわりたい方にはとてもいい機能ですよね。
しかし、この出力を個別にミキシングを変えることが出来ません。
配信用というより、音響機材としての使い勝手の方がよさそうですね。。。
音響機材として選ぶのであれば、、、正直もっと新しくてAD/DA周りも良いものがおすすめです。
最近では5万円クラスのオーディオインターフェイスとかになると、出力端子もたくさんあって、そのミキシングを個別に設定できるのでとても便利です。
※Amazonよりサウンドハウスの方が安いことが多いです。
AX310は PHONES端子が1つと、LINE OUT端子が1つずつしかありません。
しかし、ミキシング内容は変えることが出来ます。
これが配信には便利なんです。
ミキシング
AG03のボリューム調整は、基本的に本体で調整します。
各inputのボリュームの調整ができます。
ソフトウェア側ではエフェクトなどの細かい設定が可能です。
しかし、自分用のミックスや、配信用のミックスなど、ミックス内容を変えることはできません。
AX310もボリューム調節はつまみで行います。
しかし、ソフト側でも確認可能です。
そして、自分で聞く用の音声と、視聴者さんに聞いてもらう用の音声のミキシングを分けて行うことが出来ます。
本体のノブで全部操作可能です。
また、ソフトウェア側で一覧化して管理することもできます。
実際の音声
音質
出来るだけ録音環境を近くしてAG03とAX310の録音音声を比較した音声はこちらです。
どちらも音声フィルター、ノイズフィルターなどは使っていません。
※全体はこのブログと同じ内容の動画ですが、音声比較部分を時間指定して埋め込んでいます。
音質いかがでしょうか。
ノイズも少なく、とてもいいのではないでしょうか。
AG03はUSBバスパワーだけでは音質があまり安定しないので、別途5V電源をとることをお勧めします。
遅延
デスクトップでカラオケ音源を再生して、マイクで自分の歌を配信/録音してると遅延が分かります。
AG03については遅延があって、音源と歌がずれて気持ち悪さを感じます。
AX310はその気持ち悪さを感じませんでした。
これは体感になってしまい、リズムの取り方が下手だったり、うまく評価できない気がしました。
遅延はどうテストしたらいいかなぁと思ったのですが、、、、
実際に使ってみて、比べていただきたいです!!!!
使い勝手
まず、前提として、私は弾き語り配信はしません。
1PC配信や2PC配信をメインで行っています。
基本的にはFPSのゲーム配信をしています。
その観点での使い勝手を書いてみます。
1PC配信
どちらもマイクの音声取り込みという点では使いやすいです。
しかしボリューム調節など、出来ることが多いのはAX310です。
正直、音声を個別に簡単に調整出来て、モニタリングも変えられるAX310の方が使いやすいです。
また、そもそもマクロ操作機能などもAX310にしかありません。
お値段分の機能差があることを感じます。
ゲーム機/2PC配信
AG03はAUXケーブルでしかゲームの音声を取り込めません。
AX310ではAUXで取り込めるのはもちろん、光デジタルで遅延無く取り込めます。
また、マイクの音声のみをゲーム機/ゲームPCに取り込むすべがありません。
そのため、AG03でやるなら2マイクでやることになります。
これを考えると、この用途での使い勝手はAX310の圧勝だと思います。
その他
歌ってみたなどの用途で、その他音楽機器を使いたい方はAG03じゃないとそもそも使いものにならないと思います。
ただ、その用途の場合、もっといいものを買った方がいいのではないのかなぁと思います。。。
AD/DAの品質などを考えると、2,3万円程度のものは似たり寄ったりです。
MOTUのM2はこの価格帯にはないAD/DAを搭載しており、話題になりました。
また入力が4つに増えたM4という機種もあります。
オーディオインターフェイスは、おおよそ5万クラス以上から音が変わってきます。
音声端子もかなり使い勝手のいいものになっています。
※前面にPHONES端子が2つあり、出音のミキシングを変えられます。
バスパワーだけではなく、外部電源も取れる点でおすすめできます。
楽器屋さんとかで視聴させてもらえるところがあったりしますので、是非行ってみてください。
まとめ
以上をまとめると、
- AG03はギターなど弾き語りを考えている人
スピーカー関係にも力を入れている人におすすめ
- AX310はゲーム配信をする人におすすめ
- ゲーム機の配信や2PC配信にもおすすめ
というもので、歌ってみたなどの用途がメインで、高音質のオーディオインターフェイスが欲しい方は、音響メーカーの5万円クラス以上のものがおすすめ。
と言う結論に至りました!
※音響メーカーのオーディオインターフェイスは、soundhouseが安いことが多いです。
AX310はゲーム配信をする方には自信をもっておすすめできます!!
最後までお読みいただき、ありがとうございます!!!